bf3f87ed.JPGサスペンションについて 4
じゃ、車高を下げるにはどうしたらいいのでしょう、、、。
実際ポルシェでも、カレラ、カレラ4用にスポーツシャーシと称して20mm程度ダウンするサスペンションKITがオプションで用意されてます。
新車で購入された方は御存知です。
そうです、ダウンさせるにはバネだけではありません、ショックアブソーバーも同時に換えるのがベストなのです。

地面からの衝撃を吸収する為、ショックストロークの少ない分、バネレートは上がり、ショックの減衰力は、全体的に高く(硬く)なっているのです。
村上春樹先生風に表現すると“その硬くなった??を直子はやさしく、そして大胆に??に包み込んだ、、、”。 ツルタは、作家になれるかも、、。今流行の盗作で、、、。

話を戻して、だからカレラS、4S、ターボは同じ形状のバネ、ショックですが全体に硬いのです。
では、RS,GT3,GT2等はというと、もっと低い車両はどうなっているのか、、、。
これらサーキット仕様の車両は、サスペンションの構造がカレラと全く違う物と変更されてるのです。

そう、あの車高調整式のレース対応、サーキット走行対応の物です。
ここで勘違いしないでください、、964、993は、カレラでも車高調整式が装着されてましたし、サーキットが走れないようなヤワではありません。念のために、、、。
RS等は、よりサーキット専用モデルに設計されてるのです。

ここで車高調整式が何で必要かというと、基本的にはアライメントをより正確に調整できることが一番ですが、もう1つ重要なのはサーキット等の走行条件によりバネレートを簡単に変更できる為に、数種類のバネを用意してることです。
RS,GT3,GT2になりますと標準仕様があり、それ以外にオプションでニュルブルクリンク仕様とかホッケンハイム仕様とか新車注文時にオーダーできるのです。
余談ですがギヤレシオもです、、、。
もちろん、これら車両はサスペンションアームや、アッパーシートも専用になります。

で、この車高下げても車両に負担がかからないのは何故かというと、まず、ストローク100mmは、それ位は確保します。幾分少なくはなりますが、車高を下げた分、そのストロークを確保する為、ケース(シェルケースと言います)が短くなるのです。

これをショートケース加工といってます、我々業界では、ショックケース(シェルケース)要は外側の筒の部分、を車高下げた分だけかっとするのです。そうするとストロークが下側に伸びて確保できるのです。

カレラのショックとGT3のショックを並べるとGT3が短いことが一目で解ります。そして、GT3等は、カレラ等に比較すると早い車速で段差やコーナーを通過しても底付きしない様にバネレートもショックの減衰力も硬くなってるのです。
カレラとGT3を乗り比べればすぐにわかります。“GT3がどこにあるんじゃ、ちょっとオマエ持ってるんなら貸せ!!!”  失礼しました。想像してください、、、。

ですから、カレラに比べカレラSやターボは20mm車高が低い分、乗り心地が低速域から硬くなっているのです。
そして、ゴトゴト感が強いのです。これが高速100Km以上になると丁度いい按配になるのです。
997カレラSからは、ビルシュタイ製電子制御ショックアブソーバーを出してきました。
これは996カレラSなど悪評を解決する為の手段です。年寄りにはアレはやはり堪えるのです。でも金持ちはカレラSが必要なのです。

若者がバネを外してピョンピョン跳ねながら極端なシャコタンで走ってますが、アレはバンプラバーサスペンションとでもいいましょうか、アレはアレで彼らは美しいと思えるのですから常識という言葉は万人には通用しませんね。
ちなみに旧ミニは、バネは最初から無く、バンプラバー=バネの典型でしょう。
アレはアレで、走ってる姿は普通ですよね、見慣れてるから、、、。

スリックタイヤを履いたRSR、CUP,GT2レーシング等は、ラジアルタイヤに比べタイヤのグリップが格段に高い為、速い速度でコーナリングします。そうするともちろん横Gもふえるので、それに耐える為、バネもショックも極端に硬くなるのです。
そして、速く0,1秒でもタイムを稼ぐ為にコーナリング中はあまりロールさせませんのでストロークもノーマルの半分のストロークです。だからあんなにペッタンコなのです。
カッコウはとてもいいですが、あれで街中を走ったらとても、、、、。まあ、スピードは出せません、絶えず飛んでますので、、、。高速道では、、、。夜な夜な走ってる方がおられますが、、、。

ですから、バネとショックは、一体となって効果がうまれるのです。
たとえば極端な例ですが、ノーマルバネにレースタイプショックですとストロークさえ確保できれば、ジムカーナーやラリー、ダートラでは使用されてます。
つづく。

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