8f6af132.JPGサスペンションについて 3
窪みを通過することやコーナリングするということは、そのGを受けたショック、バネは、車体が傾く(ロールも含め)のでちじんでいきます。ようは圧縮される、、、。

そして、ここでバンプラバーが威力を発揮するのですが約100mmあるストロークでも、それは伸びきった状態からの話ですので、通常1G(地上でタイヤが地面についた状態)では伸びきった状態から50~60mmストロークしてます。
ということは、あと40mm位、、、。そしてこのバンプラバーは大体40mm位長さがありますので、これ以上ストロークする場合底突きする前に除々に圧縮されます。
バンプラバーはバネの補助もしてるのです。
そして、バネとショクアブソーバーとバンプラバーとが協力しあってそのGに持ち応えるのです。

コーナリングが終わるとGが減少するので1Gに戻り正常の位置に戻ります。其の間タイヤは多少のうねりなどを吸収し、もちろん上記の3者とそれに各部のゴムブッシュが滑らかに動きドライバーは気持良く運転できるのです。

これがもし社外品バネで車高を下げ、カッコ良くしたいと思われるオーナーと、相談されたショップ側も余り気にしないというか、それら知識が少ないというか、オーナーの機嫌を損なわないよう言いなりになり、ご希望どうり安価な予算でシャコタンを引き受けるのです。 バネは色々なメーカーから単体で発売されてますので、、、。

そしてオーナーのご希望どうり30mm車高が下がり(この後経年変化で半年もしないうちにもう10mm位下がりますが、バネが圧縮され)カッコウは良くなりました。
オーナーもご機嫌で早速ドライブです。
そして、1時間もすると何か違和感を感じるようになるのです。
段差や窪みを乗り越える時、いままでスパっと通り抜けていたのにゴトンと車両に突き上げるような衝撃が加わるのです。

又、いつもの大好きなコーナーに入った時ステアリングを以前より切り込まなければならず、思わずアクセルを離したのです。そう!今までのような気持良いコーナリングが出来ず、ステアリングも深く切らないと上手く抜けていかないのです。
これらを一般にアンダーステアといいます。
何が原因でしょうか、、、、。

これはバネを交換して30mm下がったとしますと、先程の1Gの状態から更に足し算しますと
100mm-50mm(1G)-40mm(バンプラバー)-30mm(シャコタンバネ)
=-20mm
あらら、マイナスになっちまいました。ということはバンプラバーがつぶれた状態で、もしこの状態で段差を乗り越えた時のG,又はコーナリング時のGが加わるとどういうことになるか、、と、いうと地面からタイヤの入力、この場合縦Gが殆んどそのままショックからアッパーシート(バネの上側にあり、ボデーに固定されてる部分)、そしてボデーへと直接伝わりドーンと衝撃音と共にドライバーを突き上げます。
心当たりある方、ここで納得されたと思いますが、、、。

これが再三行われた場合、色々面倒なことがおこります。
まず、バンプラバーはいつも圧縮された状態で、これが段差などで突き上げから更にあっ圧縮されます。まるで耐久テスト状態。経年劣化(経年変化とも)なんてもんじゃありません。ひどい場合、裂けてしまいます。
964,993等を点検してるとバンプラバーがボロボロになってたり、無くなてっる場合もよくあります。車高低の場合、、。そうでなくても減ってますが、、。

もう1つ大変なことは、この突き上げによる衝撃はもちろんアッパーシートからボデーにも与えますが、逆にタイヤ側のナックル部といってブレーキシステム等付いてる部分にも衝撃がを与えます。そうなんでも与えるのが好きで、、、、、????
そうするとナックル部にはハブベアリングといってタイヤを抵抗無く回せるようボールベアリング等の軸受がありますが、このハブベアリングが痛み、キズつきひどい場合、ゴーと異音を出します。又、キズつくということはガタが出るということでアライメントにも影響します。

まるでオモチャの車の車輪みたいにフラフラしながら回るものですから、直進時でも路面のわだちに取られるとフラフラして、いつもステアリング修正しなくては、、、。
それでこれが慣れるとこんなもんだ、、と、オレしか繰れない愛車なんて、、、。

この問題は、964発表当時、1年後に現れはじめ、“真っ直ぐ走らん” “異音がする”等とオーナーからクレームがきて入庫してます。
そのつどこのクレームはポルシェAGに報告されるので、ポルシェAGはこ問題の原因を追求し始めました。

そして、原因が判明しました。そうです、あのシャコタン用バネです。
そこでポルシェAGは、全世界に一斉におふれを出しました。
“今後一切、シャコタンバネを装着した車両のクレームは受け付けません”と、、、。
これは、本当の話です。
つづく

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