タイヤサイズ2 アスペクトレシオ(扁平比、又は率)
メーカーとしては、いかにスポーツカーであろうとも操縦安定性、走行安定性、簡単にいうと一般道路上で片手運転が容易に出来るよう、初心者や年配者でも、、、。
そしてでこぼこ道や、段差、キャッツアイ、150mm位の駐車ブロックの通過、これらラリー車でなくても走破でき、尚且つ車両にダメージを与えないように各メーカーには基準を持っており、それは国際規格にも適応するように設計されてます。しなければ規格不備となり販売できません。この辺はまた色々事情があるのですがトヨタ自動車さんの耐久テストなどそれはすざましいもので、やはり世界のトヨタと思わせる厳しい基準があるのですが、、。
で、本題の何故タイヤサイズが、、、ですが、19インチになり尚且つタイヤアスペクトレシオが大きくなると(%数値は小さくなる)見ても良くわかりますが路面からの衝撃は段差など通過した時など、もろにホイールに伝わります。もちろんその後、サスペンション、モノコックボディへと、、、。
ホイールに対するその衝撃は皆さんの想像をはるかに越えておりまして、例えばつい最近あるポルシェオーナーは、社外品の3ピース19インチホイールの車両で、一般道を走行中コーナリング時にちょっと回りの景色に見とれ、センターラインにあったキャッツアイを右前後輪でばたばたと踏んで通過しました。
その後、何事もなく1時間後に自宅に着きました。で、3時間後の夕方、自宅から高速に乗りその10分後に右リヤタイヤがバーストして、あわてて路肩に寄せレッカーを呼ぶ大騒動になりました。
今時、高速道での路肩駐車は自殺行為ですが運良くその時点で居眠り運転のバカヤロウはいなくて、1時間後には次のインタチーェンジ外に救出されました。
オーナーは、早速保険屋さんに連絡、車両はアイメックに預けて修理するから事務処理して、、、とのこと。で、事故内容は、タイヤが高速でパンク、バーストしてリヤホイールまでこわした、、、と、報告されました。
自分たちもその時までは、高速道でパンクしたと聞いてましたので保険屋さんとはパンクが原因だからタイヤは保険対象外で話は決まりました。
車両をレッカー車の都合で自宅に届けたものですから、その車両を弊社のメカが引き取りに行き、弊社に持ってくる時点まで見てませんでした。
で、リヤタイヤとホイールの手配をしようとしましたら、メカニックが“フロントのホイールもリムが曲がっているのですがどうしますか、、、?”
ん???で、車両を自分の目で点検しました。リヤホイールは見るも無残に変形、タイヤもバーストしてF1カーのピットイン前状態、、。
何故、フロントホイールリムも曲がっているんだ、それも数箇所、、????
早速、本人に確認しました。その日、どこか段差とかガタガタと通過しませんでしたか、、。
“、、、、、、、、ん!そういや、キャッツアイをバタバタと午前中に踏んでしまったが、、、。”
“それですよ、ダンナ!”とは、時代劇のセリフじゃありませんが、その後、詳しく尋ねますとやはりキャッツアイによるホイールリムの変形でフロントは荷重も少なく変形だけでエア漏れしませんでしたが、重いリヤエンジンのあるリヤホイールリムはキャッツアイからの衝撃がタイヤの吸収を通してさえもリムを攻撃し、微量ではありますがエアーが洩れたのです。タイヤサイズは、275/30-19です。
そして数時間の後に低圧となったタイヤは高速での回転に耐え切れずバーストしたのです。
このことを保険屋さんに説明しますと心やさしいこの方は、“それじゃ、ホイールの変形が原因ですからホイールも保険の対象となりますよ!”と、今時めずらしくお客様の側にたった方でした。
説明が長くなりましたがこのような事は、18インチでもよくある話です。
要は、ホイールの強度は特にポルシェ911シリーズのようなリヤホイールの負担が大きい車両は、大変なのです。ポルシェ社はできれば鍛造にしたいのですがそれは、、、、、、、。
で、現行鋳造ホイールの強度アップすなわち重量増となります。
直径を変えてまでアスペクトレシオを大きくしたくない理由は、これら乗り心地を維持することもそうですが、ホイールへの負担も少なくしたいと思うのは当然の決断と、自分は思います。
鍛造が採用されれば、、、と、ポルシェのデザイナー、エンジニア、テストドライバー達は、強く思っていると思います。
ポルシェ社のテストドライバーは、サスペンションの設計者でもありますのでニュルブルクリンクでのテスト中にトヨタさんのテスト車(スポーツタイプ)が日本製BBS鍛造ホイールでテストしているのを横目で悔しそうにして見ているのが想像できます。
セルシオ、いや間違えたレクサスLS460のホイールも見れば19インチじゃありませんか、、、、、。
さぞ重い鋳造ホイールを履いてることでしょう、、、。
聞くところによるとBBS鍛造ホイールをレクサス車種では殆んど100%のオーナーが選択してるそうです、、、。まあ、エアバルブセンサー対応はまだBBSさんだからでしょうが、、、、。
たかがホイール、されどタイヤの次に路面の状況を伝え、ふっばってる重要な部品であります。
19,20インチとますます大口径化していく昨今です。うーんんんん!!!!!
つづく。