ヘッダー(タコ足) 3
ポルシェ911は、3,0L以下の時代まではレーシングしても低回転から加速してもそれなりにクオーンとか鳴きながらエクゾーストノートにしびれたもんです。
自分も2,0Lのキャブ車とか2,7RSなどの音は逆にそのころの328にもひけをとらないサウンドだったと思います。
ディノなどはV6横置きでしたが、これの音はそんなにいいとは思いませんでした。
ご質問にもありましたが、3,6Lの964以降はマフラーを内燃機タイプのマフラーの中が直間のパンチングパイプでその周りをグラスウールやステンレスウールなどで巻いただけの物ですと低回転ではもろに単発の排気音がでて、ハーレーみたいに遠くの方からでもドンドコドンドコといいながら近づいてくるのが判るのです。
これを何とかするには、消音して単音を低くするしかありません。又は、低速域では常時3速以下で走行してエンジン回転数を2,500RPM以上に保つ努力をするしかありません。極端なこというと、、、。昔の方は、どこから聞かれたか定かではありませんが2,7RS時代の車両などは、常時3,000RPMを維持するために市内走行では3速以上シフトアップをしないんだ等と聞いたことがありますが、これはその当時のエンジンではやはりそのような乗り方はある意味では正しいと思います。
実際、356の車両で全バラしてきれいに組み付け、その後1日くらいアイドリング状態で慣らしの為、グルングルンと回してたら突然止まりました。ピストン焼きつきでした。
回転低い状態で長時間回した為、油圧が低くてオイルを十分隅々まで供給出来なかった為と思われます。こんなこともありますので油圧については神経質になる必要はありませんが、気をつけるにこしたことはありません。
これは前にも説明しましたが、964以降のTip車でタウンユースのそれも奥様やご年配の方々が渋滞の中をエアコン効きっぱなしでしか走行してませんと、カーボンがピストンリングに体積し、リングが張力を失いオイル上がりを併発しながら内圧(ブローバイガス)も上がり、オイルシールから外にオイルが洩れるトラブルが大都市周辺の車両に集中して発生しました。
話がそれましたが、結論をいいますとフェラーリ以外、低速からクオーンと云わそうというのは無理があると思います。
じゃあ、フェラーリはどうして、、、。それは348以降、このV8エンジンのアイドル回転数です。ポルシェ軍団は、アイドル回転数は大体700RPM付近です。弊社のハイカムシャフト仕様でようやく1,000RPMくらい、、、。
フェラーリのオーナーの方、お解かりでしょうが1200RPMくらい回ってますよね、、。
アイドルからポルシェのドコドコと違い、ブウォーンと回ってるのです。
また、ピストンがショートストロークになっており、回転の立ち上がりはやはり早いのです。もちろんポルシェもショートストロークですがどちらかというと低回転、高トルク仕様で最高回転数は6,800RPM、6,000RPMをピークにそれ以上回してもパワーは伸びません。
それと違いフェラーリF348以降のV8エンジンは6気筒に比べ、1気筒あたりの排気量はポルシェに比較し少なく、決定的にあの官能的サウンドを出す要素は、最高回転数が8,000RPMでフライホイールも軽く、純正で完璧なヘッダー(タコ足)を装着してます。
最高回転数が、8,000RPMということはポルシェに比較しハイカムシャフトだということですし、アイドル回転数がすでに1,000を越えるとなると必然的に爆発間隔が狭い為、単音が発生しにくいのです。
単車に例えると2気筒デスモドロミック(ベベルギヤでクランク軸からカムシャフトを駆動させる独特の物、昔、マイクヘイルウッドモデルを持ってましたので、、自慢)のドクァティ750と4気筒のホンダF750(当時これも所有してました、、)の違いはドコドコとクォーンの違い、ようは気等数の違いですが、ポルシェとフェラーリは2気等しか違わないではないかとのご指摘に対し、もう1つのポルシェの決定的ドコドコ音はやはり、水平対抗の気筒位置ではないかと思います。
それらの仲間でスバルのインプレッサなどは、スポーツマフラーに交換して排圧をおとした抵抗少ない排音になると顕著に低回転では、ドコドコが表れます。
これが直列6気筒の例えばトヨタ2JZ-GE(NAエンジンで)などは、いくらマフラーを直管に近いスポーツマフラーに交換しても低回転からブォーンと滑らかな音を発生します。
まあ、ポルシェ964以降のエクゾーストノート改造は、3,500RPM以下は諦めるしかありません。ただし、ヒートエクスチェンジャーを無視し、タコ足風のヘッダーを装着して、フライホイールを軽量のRS用に交換し、いつも3速以下で3,000RPMを維持していれば、それなりのフェラーリに近い(感じるのは10人10色ですので、、)エクゾーストサウンドと思える音が感じられるはずです!!!!!!!
996GT3では、タコ足、スポーツマフラーを装着しまして尚且つ軽量フライホイール(ツインマスが普通なので)を組みますと、それはナイスなサウンドがえられます。
これが996ターボなどのタコ足装着サウンドとなりますとそんなに変わらないのです。
つづく