3a8b9b12.JPGヘッダー(タコ足) 4
ヘッダー、ヘダー、タコ足、エクゾーストマニホールド、ただ単にマニホールドと呼び名は色々ありますが、日本国内での総称はエクゾーストマニホールドと呼ばれることが普通であります。
自分は、アメリカよりではありませんが、彼らはHEADRERS(ヘダー、又はヘッダー)と呼びます。

ドイツのポルシェ部品リストの英語名は、EXHAUST MANIFOLD(エクゾーストマニホールド)と明記してます。
これがドイツ名になりますと FacherKrummer(フェッヒャー クリュメル)といい、意味は扇状の曲線とかいいます、、、。
まあ、自分は、慣れ親しんだエクゾーストマニとか言ってますが、、、。
博識の方々、どれが正しいのでしょうか、、、、。

多分、各外国人に対して説明するとき、色々知っておかないと通じない場合が多いのを自分は異国の地で、それもレース中のあせってる時とかにヘタな英語や日本語で相手に“このエクゾーストが、、、”なんていっても通じないことが多々ありましたので、、、。
非常に気にしてるのです。

じゃなぜ、今回の呼び名をヘッダーにしたのかですって、、、?
それは聞かないで、、、。ただの欧米に対するひがみか、、、、、????

気を取り直して、先にいきましょう。
このエキマニは(また新たな言葉が出ました、そう日本語は世界でドイツ語以上に難しいのです)、形状もさることながら材質についても色々でました。

昭和55年ころまでは、タコ足としてフジツボ技研さんがスチール製の表面をブルー等の色付き耐熱塗料で塗装して発売されました。
自分が、そのころ必死にスチールでターボ用エキマニを単品で作ってまして耐久性が悪かったものですから、材料屋さんからステンレス材SUS301の鋼管を買ってきて、近くの矢作川の砂を取ってきて天火干しをし、木の栓をして砂を詰め片方の木詰めした部分を初期はアルミ板で叩いたり、リベット打ち気でタッタッタと振動を与えカンカンに砂を詰めて特殊な万力のようなパイプ固定器を製作し、パイプの端を掴みながら色々な角度に固定できるして、プロパンガスと酸素ガスをミックスできるバーナーで900度以上に曲げようとする外側を満遍なく熱して、真っ赤になる色合いを見定め片方のパイプ先端あたりを握って曲げていくのです。
これが最初のうちはうまくいきません。当たり前ですが、、、。
なんども失敗を繰り返して要領を掴んでいくのですが、自分にはその道の師匠がいなかったので見様見真似で体得していきました。カッコイイ!!!

で、曲げるのはある程度、錬度が上がれば形になりますがその曲げたパイプを気筒数に合わせて集合させ、切り口を加工して溶接していきます。この辺の切り口の位置も感で行いました。単品物ばかりですから量産のように型紙を作れば簡単でしたが、大変なのです。

また、ステンレス材なので溶接器は、TIG溶接でおこないます。
これは、タングステン、イナートガス溶接といいまして低温溶接類ですが、ようは電気溶接で半自動といいまして、溶接棒を片手に持ち、右利きの人は右手にその溶接トーチを持ち、溶接面をトーチでアークさせ(現在のHIDと同じ)表面の一部が溶け出しますとそこに左手の溶棒を送り込んでいきます。上手くなりますと溶接ビード部分がきれいなうろこ状の帯となっていきます。現在はこれも自動化されましたが、、。

自分たちのころは、このうろこ状のビードをきれいにすることを心がけましたのでそれは真剣に練習しました。ビードの具合でだれが溶接したか、また性格かでました、、、。
まあ、そんな職人の維持みたいなのがありました。
用途に合わせ、スチール製もありまして1990年代前半までF3000やF3,そしてFポンなどはそれでした。

自分達は後付けターボKITの時代にごく最近までステンレス製エクゾーストマニホールドと称して、鋳鉄製鋳物マニなどと差別して販売しました。最近は手曲げのマニは余り見られなくなりました。やはりコストの面で競争できないのでしょう。
25~6年前の初代ソアラMZ11やXXセリカの5MG、2,8L、6気筒直列エンジンにステンレス製手曲げエキマニ付きターボKITが、60万円くらいしました。
今でいうと倍くらいでしょうか、、。これらKITが、同時期のニッサンL型2,8LのフェアレディZや、スカイラインに搭載されてましてそのKITもステンタコ足エキマニKITでしたのですが、たくさん売れました。これでHKSさんも大儲け、もちろんわれらBLITZもです、、、。

また、材質については色々研究し、アルミ製パイプではさすがにターボ用のエキマニは無理でしたが、マフラーは、製作し販売しました。
また、チタニウム製の物は合金を耐熱の物を選んでテストしましたが、やはりターボ用はむりでした。しかし、NA用エキマニはいけました。高価でしたが、、。
写真は、1980年代の3L。V12気筒のアルファロメオ製のF1エンジンです。
きれいなチタンエキマニです。
アイメック設立時、1991~2年当時、国内初のチタン製エクゾーストマフラーをそれもまだ国内に発売されてなかったNSX、を友人が買うというのでアメリカですでに発売されてたアキュラNXSを逆輸入し、伊藤レーシングに製作してもらい発売しました。
価格は、たしか60万以上したと思いますが結構うれました。
そして、いきおいで矢田部までいきマインズさんのNSXと最高速勝負したものです。
つづく