サスペンションについて 7
ホンチャンでは、だましながらいいとこまでいきましたが、中盤たしか国産GT500クラス(その当時GT2は、GT500クラスだったのです)の長○スープラと接触、右リヤタイヤ付近をヒットしてヨタヨタしながらピットに帰ってきました、オイルの筋を作りながら、、、。

すぐにタイヤを外してフェンダー内を点検したところ、993を御存知の方は納得されるでしょうが、エンジンからオイルホースが2本後ろから前側に通ってましてその内の1本がちぎれておりました。万事休す!その場でデビューレース、リタイヤとあいなりました。
この件、お好きな方、リザルトをひっくり返せばお解かりでしょう。
結構、予選は速かったと思いますが、、、。すぐ忘れるたちなので、、。異性のこと以外、、。

ほんでもってそのメカ長さん御殿場の工場に帰って調べ上げました。原因はすぐに解りました。 ショクアブソーバー以外のサスペンションブッシュがすべてゴムっだたのです。
日本のレースカーでは、常識です。ブッシュは全てピロボールは、、、。
でもって、すぐにポルシェ社に問い合わせましたところ、“そうだよ!ブッシュはゴムに決まっとる!” “じゃ、ピロは、、、”  “そんなもん、おぷしょんじゃ!”と、私の想像会話ですが、そういうことなのです。ピロは、オプションだったのです。

もひとつオマケに、右側のオイルホースの件ですが、ちぎれたのではなく“抜けた!”んです。
オイルタンクとの繋ぎはなんとゴムホースにホースクランプ、、、。国産のレースカーでは考えられません。これがポルシェの合理主義か、、、。でなきゃ、こんな安くレースカーを市販できませんよね!と、感心至極です。

早速、ピロに交換、オイルパイプは対策され次の富士のレースはというと歴史に残るスープラとの大接戦で挑戦2回目にして総合初優勝でした。
メデタシ!メデタシ! 片や5,000万円以上のスープラ、GTRに対し半分の2500万円以下のそれもゴムホース&クランプカーが勝っちまうですから、こちとら痛快でしたが、T,Nさん方は大変っだたと思います。翌年からはとてもポルシェは勝てなくなりました、色々規制とかはいりまして、、、。

ところで、ショックアブソーバーは、GT2に装着されてたそれはビルシュタインの別体式オイルタンク装備のそれでした。 2輪ビックバイクには、今日では当たり前のように装備されてる物で、ショックアブソーバーの減衰力を常に安定させる為オイル量を増やす為にケース横から直径10mm位のホースを経由してちょうど単一電池2ケを立てに繋いだくらいのタンクを設けます。それにより普通はショック内のオイルがシャフトの先のダイヤフラムの上下動によりかき回され摩擦で油温を上げながら少しずつ空気の泡を発生させます。
このダイヤフラムの厚みで伸び側とちじみ側の減衰力を決定してるのですが、、、。
この油音上昇と空気の発生で著しく減衰値は低下してきてサーキット走行時、ドライバーは、コーナリング時の不安定を感じ、それはラップタイムの遅れで表れます。

そのためにビルシュタイ等は、ガスを封入して空気の泡の発生を極力抑えますが、摩擦による湯温の上昇は単筒式というビルシュタイ等ではオイル温度をショクケース自体を外気にさらす事で冷却してます。ポルシェのリヤ側みたいにエクゾースト系に近い場合はちょっと利にかないませんが、、、。
どちらにしましても993までは、カレラ、ターボまではボーゲやモンローの物を採用し、RS、GT3,GT2はビルシュタインと採用しておりました。996以降は全車ビルシュイタイ製になりましたが、、、。

要は、レースの場合オイル容量を多くして熱ダレ対策してるということなのです。
また。それには調整ネジを付け、伸び、ちじみと微調整出来るようにして各サーキットに短時間でセッティング出来るようにしたわけです。
最近は、この減衰調整ができるアフタパーツビルシュタイン廉価版もでき、ついには
室内でこの調整ができる電子制御サスペンションが997カレラSで採用されました。
究極はやはりエアサスでしょうが、、。
ポルシェにエアサスはなぜか似合わないような気がするのは自分だけでしょうか、、、。

いずれにしましてもショクアブソーバーは、消耗品です。なぜなら走行中は絶えずシャフトの先のダイヤフラムバルブがオイルの中を上下動し、シール類はスチールの側面を摺動し続けます。また、走行中のチリ、や泥、泥水などでシャフト表面にも擦り傷がつきます。
ガスは洩れ、最後にはオイルさえ洩れてきます。
もちろん1000Kmも走ってないからというのもいい訳にはなりません。
経年変化します。
極端な例ですが、レース車等は、最低1年後とに、何か違和感感じればその都度、、、。

ストリートカーでも、スポーツ走行されたい方は、最低でも3年に一度、いや2年に一度は新品に交換するか、一部のビルシュタインであればオーバーホールが効きます。
もちろん弊社の物はオーバーホール可能です。ですからそれを慣行しましょう。
そうサスペンションは消耗品です。アーパーシート、ブッシュ(この場合、アームごと)等も交換することをお薦めします。すると新車の味を味わえるのです。
それが嫌なら俺の車は調子悪いんだと決め付けないでください。調子の悪い原因はそれをつきとめて修理できない主、すなわちあなたが悪いのです。
車両、そう相手の立場になって考えますと調子が悪いのはパーツの劣化、破損等で交換、修理すれば正常の性能を発揮できるのに、主人さまは、値段は安いが、胡散臭いショップで適当に直して性能がでないのを車両のせいにしてると声は出さないが泣いてるのです。
そういういい加減なオーナーでなく、良いオーナーに巡り合えることを期待してるのです。
と、自分は代弁しておきます。
つづく。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA