GRヤリスです。
以前より、タービンのイエンペラーを大きくした
ハイフロー(大容量とも)を開発しておりました。
それが、完成致しました。

名古屋にある、昭和さんとの共同開発です。

左が、純正品、右は大きくなったNC削り出しの
インペラーです。
このターボは、まだ、べリング類などOH用部品が
出ませんので、、本体部分は分解出来ますが、組み立てる
時、問題が発生した場合、交換部品が無いため、分解
しません。
が、インペラー部分は、外せますので、インペアラーのみ、
ハイフロータイプに交換します。

           底辺      上辺

純正インペラー    56mm    42mm

ハイフロー      56mm    45mm

尚且つ、羽の形状を大幅に変更しました。

これらの改良により、流量が30%以上増してます。

裏側を見てます。
一番左は、ポルシェ993ターボの純正品です。

993ターボは、片バンク1800ccエンジンを
受け持ち、純正馬力は、408PSの半分、204PS
を受け待ちますが、ブーストアップで、230PSが
限界かと、、。

30年以上前のインペラーは、底辺の直径に対し、
上辺の直径が、70%というのが、限界でした。
KKK(現在は、Kマークのボルグワーナー社)社
時代、2670など、明記してましたが、26とは、
底辺の直径をインチで表し、上辺は、その70%と
いう意味です。

それが、現代では、80%以上の高効率になりました。
技術の進歩であります。

純正インペラーですと、底辺56mm直径の70%
ですと、39,2mmです。
それが、42mmなので、75%と向上してます。
今回のハイフローは、80%以上の45mmです。

また、セラミックのボールベアリング軸受けの為、
アタシの知ってる30年前は、最大回転数15万回転が、
最大でしたが、現在は、18万回転以上回るようです。
ということは、より多くの回転域でブースト圧が
上げれるということです。
昔なら、一回り大きいタービンに本体ごと交換
することが、主流でしたが、、。

底辺を大きく出来ない理由は、本体を分解出来ないので、
バックプレートという底辺部分の本体部を機械加工して
広く出来ない為です。
代わりの絵の様に、底辺から数ミリ上がった地点を2mm
拡大して、より多くの空気流量を稼ぐための工夫です。

そして、最大の向上は、やはり加給圧の損失率でしょう。
過去のメタルベアリングでは、シャフトのガタは、0,5mm
くらいはありました、、。

インエラとアウターケーシングのクリアランスの
少なさを見ていただく為、2枚のお見せします。
クリアランスは,1000分代の隙間です。
目で見た限り、殆ど接触してます。
それを可能にしたのが、アウターケーシング側に、
インパラーが削りながら、ギリギリのクリアランスを
保つ特殊な加工がしてあります。

メーカーさんは、コンプレッサーハウジングに、
アブレダブルシールという表面に、樹脂系材料を
コーティングしてます。
最初は、この表面樹脂をインエラが削りながら
周ります。
で、最小のクリアランスを保持するのです。
今回、ケーシングを削りましたが、このコーティング
は、維持出来ました。

まあ、技術の進歩でありまする。

価格は、新品ターボを含む価格を安価に設定したいと
思います、下取り無しです。

20万円代の価格に、、。

こうご期待!

つづく。