d2b76f79.JPGカムシャフト、コンロッドをKITの物と交換して組み付けにはいりました。
3日間で組み付け、新しいターボ、インテークマニホールド、エクゾーストマニホールド、マフラーなど、外観は相当変わりました。
外付けの追加フューエルポンプ、高圧燃料レギュレター、冷え型プラグと燃料、電装関係も総替え、軽量フライホイール、強化クラッチ、カバー、デイスクの伝達装置も全て強化しました。

変更無いのは、クランクシャフト、ケース、シリンダヘッドとホース、クランプ、プーリー、ベルト類などです。
これらを3日間で終了、まあ、速いであります、慣れてるとは言え、、。

で、4日目には、車両に載せ、エンジンコピュターの書き換えを半日掛りで、ドイツ、ボッシュとやり取りしながら、まずは、慣らし用のマッピング完成。
エンジンに火を入れたのがその日の昼過ぎ、、、。

前日は、弊社メカ2人も半徹状態、、、。
しかし、天は見放しました。
エンジン始動して1分も経過しない間に右マフラーから突然白煙を吐き出しました。
最初は、ジャックも問題無い等と言ってましたが、3分くらい経過しても白煙はおさまりません。

ジャックは、右エクゾーストマニホールドを外し始めました。
真ん中の5番エクゾーストポートからまるでラクダがつばを吐くように少し燃えた白煙に混じりの多量のエンジンオイルを”ベッベッ!”吐き出してます。

色々考えましたが、”降ろそう!”の一言で降ろし始めました。
組み付けミスでピストンリングでも折ったか、、、???
エンジンを1時間で下ろし、夕方から分解し始めます。
2日目の半徹に入りました。
翌朝、自分も含め原因を探します。しかし、ピストンリングは折れては無く、他の異常も見つかりません。5日目の半日を費やしましたが依然コレといった原因が見つかりません。

唯一、自分も問いただしましたが、オイルがインテークマニのセンター部から5番インマニを通じてインテークポートに侵入という判断の着く証拠を見つけましたが、ではどうやって、そこまで多量のオイルが入ったのかという原因が見つかりません。
彼ら、ジャックと、マーティンもドイツ語でかなり言い合ってました、、、。

しかし、進展無いままジャックは、再び組み付けを指示、マーティンと弊社メカ2名は、分担しながらパーツ洗浄、組み付けに入りました。

結果は、いたって簡単なことでした。
ドライサンプオイルタンクのホース配管ミスだったのです。
純正のオイルホースの吸う側、吐き出し側の一部をカットして配管しなければならなかったので、通常の配管と逆になりそれを間違った配管をしたため、オイルタンクのオイル吸う側にインテークブローバイ用ホースが近くになった為、インテークマニがオイルの飛沫をまともに吸ってしまったのです。

しかし、結果はそうでしたがこの原因は、エンジン降ろした時点から皆で指摘してました。しかし、その吸うであろうブローバイ用のパイプは、極端に小さい直径2mmくらいのオリフィスになっていたので、そんなにいっぺんにあんな大量のオイルは吸えないだろうと判断してたのですが、、。

組み付けしてるときは、その判断も半信半疑で火が入るまでは皆そうであることを祈ってました。
6日目の朝、エンジン始動、最初は右マフラーからやはり白煙を吐いてました。
ばらした時、マフラーや触媒がオイル漬けになってまして、当分白煙は続くだろうと思ってましたが、、。
絵は、左側に見える2本のホースが左右逆に間違った部分です。右面の3ウェイのパイプの中央がブローバイに繫がり、ここからインテークマニに吸われました。
このオイルタンクは、エンジンに一体化されてますが、普通は間違いようがありません。
つづく。