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カレラSのエンジンは、よーく見ると右側クランクケース
4番、5番、6番とシリンダー内に溝のような凹みが、
シリンダー内上側に付いてました。
これは、ピストンのトップリングの位置と同じでした。
考察すると、ピストンのサイドノックと言いますが、
ピストンの頭部がコンロッドを通じて振れるのですが、
それが原因で、ピストンリングでシリンダー内に、
溝を掘ったと思われます。
水平対抗エンジンは、当たり前ですが、シリンダー内の
ピストンが摺動しますので、オイル潤滑が必要です。
その場合、上側には、オイルが十分行き渡らないのではと、
考えられますが、エンジニアはそれを見越して、満遍なく
シリンダー内にオイル潤滑するよう設計してるはずです、。
しかし、今回の事例は、はっきりとピストンスカートが、
シリンダーを齧る症状とは別に、ピストンリング自体が、
シリンダーを削っているようです。
その原因として、オイル潤滑が旨く行き渡ってないとしか、
理由付けが出来ません。
または、オイル交換を殆どしていなかったとか、、。
しかし、このオイル交換をしていなかったという理由を
打ち消す事例として、2万キロ、いや1万キロで、やはり
ピストンとシリンダーが齧ってる事例があり、そのオーナー
さんは、きちっとオイル消費管理をしていて、ディーラーの
メカに、ファイバースコープ点検をさせて、キズを発見、
クレームでエンジン本体を交換してます。
何かオイル潤滑問題以外に、新品エンジンの状態で
オイル切れする要因があるのでしょうか、、?
このエンジンは、親、子メタルもかなり減っておりました。
親メタルなどは、表面のメッキが剥がれてます、、。
9万キロのエンジンです。
購入者は、87000キロで購入、3000キロ走行時、
このようなことになって、負のスパイラルに入ってしまい
ました、、。
ポルシェライフを楽しむどころか、今は後悔されてると
思います。
あの時、止めておけば!と、、。
何とか、安価に修理して、早くお届けすることくらしか
ジブン達には出来ませんが、、。
つづく。