993GT2レーシングエボがGT1クラスのルマン24HでマクラーレンF1に惨敗することになる前の同年、ノベルト、ジンガー氏率いるポルシェバイザッハのグループは、次期GT1クラスのマシンとしてミッドシップでありながら911のモノコックを使用したマジンガーZみたいなストリートとレーシングカーを合体した車両を開発、製作しました。
この車両は、初代ポルシェGT1と命名されました。
この年、96年のルマンテストデーが終了した翌日からポールリカールでポルシェ社のGT1におけるテスト走行がありました。
そのテストに自分は、同時に並行して開発途上のGT2エボのテストにルーク(ロークとも、、、)ティームと参加してました。
ちょっと威張るツルタであります。
GT2エボの方は、ラルフ、ケレナースと往年の元F1ドライバーのJ,P,ジャリエ氏がテストをしてました。
色々やってましたが、油温の異常上昇に手をやいてました。
650馬力の発生する熱量をフロント両サイドの現状のラジエターインテーク形状では、油温が適正値まで下がらなかったのです、、、。
GT2レーシングは、当時450PSが標準でしたので、同じ形状のフロントバンパーとオイルクーラーでは、やはり無理があったのでしょう、、、。
これは、その後対策されましたが、、、。
同時にそこでテストされてたGT1を間近で観察してましたが、外側のボディは、フルカーボンですが、ドアを開けると911のスチールモノコックボディが見えます。
何か違和感ありました。
エンジンは、リヤ座席部分が隔壁で仕切られ丁度962Cの911版って感じです。
この年は、ルマンデビューレースでしたが散々でした。この後、相当シェイプアップした2代目が翌年のルマンを制し、屈辱を果たしました。
どれだけ失敗をしても必ずそれを糧として、その後必ず結果を出すことがポルシェの凄さだと思いました。
この当時、ニッサンも、またトヨタなどはGT1クラスにTS010、TS020などF1みたいな車両を投入してもルマンを制してないんですから、、、。
トヨタさんが、TS010で参加されてた時は、そりゃもう、ここは豊田市かっと思うくらい、多くのトヨタ関係者が参加されてました。
絵は、そのテスト中の初代GT1と後方にはその開発者、ノベルト、ジンガー氏が写ってます。このおじさん、どこにでもおられるようなやさしいおじさんで、自分のアホな質問に”そやなー、これでタイムアップしたら安心して寝られるんやけどなー!”
なんて答えてたと、思い出されます。
つづく。