22993ee6.JPGマグホイール2
一台分で20Kgも軽くなるということは、抽象的にいうと物凄い性能向上ということいなります。
具体的にいうと、まず加速性能、制動性能、コーナリング性能そして今皆さんどなたもが一番気にしている燃費軽減性能とどれをとっても飛躍的に向上します。

ここで一般常識を再確認しましょう。ものの本にこう書いてあります。
“一般に自動車のバネ下重量の軽減は、バネ上重量に換算して15倍の軽減効果があるといわれてます。”
例えば今回の20Kgの重さのバックパックを背中に背負って走った場合と片側の靴に10Kgの重しを付けた登山靴のようなもので走った場合、想像しただけで靴の方がしんどそうですよね、、。

それは自動車も同じでサスペンションの付いた車両がフラットでなくわだちの多い路面を通過する場合、サスペンションは各車輪がわだちを上下動します。人間の足と一緒でこの上下動には慣性力が働きます。軽い方が速やかに動くのは明白です。
又軽い為次の動作に瞬時に対応しうるのです。これはサスペンションのしなやかさとなって表れバタツキの少ないスムースな走りとなります。

そうなると速度が増しても路面の凹凸を舐めるように走行できますので、自分の手足のような感覚が得られます。
そして、軽いということは、加速時、減速時慣性力が少ないので速やかに行われます。
極端ですが、996系のターボやGT2に装着されだしたカーボンセラミックスブレーキローターとこのマグホイールを併用すると20Kgプラス約16Kgの軽量になります。
合計36Kgの軽量、もう大変です。

鉄下駄で走っていたところにナイキかアディダスかプーマかオニズカ、えーい!面倒くさい、、、兎に角えらい軽いスポーツシューズを履いた感じになるのです。
昔、自分がまだハナタレ小僧だったころまわりの家々はイヌやネコを皆さん飼ってましたがどこもイヌなど放し飼い状態で、それが普通でした。

で、ときたまへいや屋根の雨どいなどイヌが上ってこれないような高いところから見下ろしていたネコたちが、なんかの拍子に地上に降りてきてオシッコなどしていたところをいつもしゃくにさわっていたイヌが突然追っかけます、、、。
その当時ウチの雑種のアカイヌ、名前は代々“チロ”(柴のざっしゅ)が、家の裏側のへんからザッザッザっと走ってくる音が聞こえたかと思うと音も無く、自分のすぐそばを音も無くサッサっと地道を忍者のごとくS字に通り抜けていったあと数メートルあとかたドタドタとそのへいと木戸をS字に抜けていくのですが、地面に大きく深く爪あとを残しながら右に左に振られながら行くさまは、今も鮮明に思い出すのですが長い舌をクチの横から垂れ流し、まるでディズニー漫画そのままでした。

まるで小さなS字カーブ(その当時はシケインはございませんので)をクイックなポルシェカレラ10をカウンターあてながらフォードGT40が追いかけていく(表現が古いのは、、、)さまのようです。

最近は、ポルシェ社も19インチを標準装備するようになり強度の問題もありますが余計に重いドイツBBS製キャストホイール(鋳造)を採用せざるをえません。
そうドイツ(本国)BBS社は鍛造は製造出来ないのです。鍛造は日本BBS社(正確には、ワシマイヤー)が全て製作してドイツに送っております。
もちろん単価もはる鍛造は、、、、。
ポルシェ社は、鋳造でも最近は軽量化してるので“これで大丈夫!”と頑固にいってますが実情は(現場サイドは)、鍛造を採用したいのです。
これはフェラーリとて同様で、あの2,500万円以上するF360チャレンジストラダーレのホイールも軽量ですが、ドイツBBS製鋳造です。

経験者は、感度のいい方は特に1本あたり1Kg軽くなっても段差などを通過したときに以前はドタドタしていた音がヒタヒタという音に変わるのがわかります。
20Kgボディを軽量するのは、もちろんシートをバケットにしたりフードをFRPにしたりして可能ですが、それにもましてバネ下を軽量化することが20PS馬力を上げることより性能向上に効果あることを自覚しておいてください。

ホイールの直径が年毎に大口径化している昨今は、メーカーも含め鋳造で製作されたアルミホイールのJWL(日本ホイール協会)などの規格をクリヤするため、強度を維持するため肉厚を薄くできず、重くなっているのです。ますます鍛造製造ホイールメーカーの時代になりつつあります。

あのベントレーコンチネンタルGT(W12のVW社製ツインターボエンジン搭載車も20インチのアルミ鍛造ホイールです。

余談ですが弊社デモカーで鈴鹿をプロドライバーに比較テストをしてもらいました。
本人には、何も知らせずセッティング変更とかいってあれやこれを交換して、、、。
結果純正ホイールとマグ鍛造ホイールでは、2,5秒短縮されました。
この件、ドライバーにはその時点でタイムを伝えませんでしたがドライバーのコメントは“フィーリングは劇的ではないが、前のなんかフワフワ感が少し減ったかな!”でした、、、。
つづく。