ターボのお話をします。
アタシが、初めてターボと出会ったのは、HKS社が、
FET社からの要請で、国産初のターボKITを開発、
発売され、シグマにまだ、学生で、広島から手弁当で
レースカー製作の応援に来ていたころ、長谷川氏自ら
シグマに来社され、ハコスカに組まれた、ターボKITを
見た時で、その後、このターボKITのメンテナンスなど、
やってました、。
当時のタービン本体は、アメリカ製RAYJAY(レイジェイ)
といった、ターボでした。

その後、シグマは、ル・マン24HにMC73で、マツダ社の
12Aのペリフェラルロータリーで、初参戦しました。
そして、74年も、マツダオート東京(現マツダスピード)と
共同で、参戦!
この74も、当時の徹夜の思い出がいっぱい!
そして、75年、やっと念願のトヨタ製エンジンでの参戦です。

このマシンでは、国産(ヤマハ製)ターボ搭載の
136Eという、トヨタワークス(セリカターボ搭載)の
エンジンで、当時、360PSでした。
しかし、このターボが、良く壊れるので、ル・マン参戦時、
ある方から、ポルシェ社を紹介していただき、その時、
当時のターボ製造会社、”KKK社”をポルシェ社が、
紹介していただき、KKK社(3人の頭文字)との
お付き合いが始まり、極東の代理店となったのであります。
当時、アタシは、代表して、KKK社(ドイツ、フランクフルト
南部のフランケータール市に工場あり)に訪問、1Wの
研修を1977年に受けました。

今回の紹介するターボは、KKK社(現在は、ボルグワーナー
社に買収、Kのマークのみ)の、当時の最新のターボです。
KKK社は、もともと、重機、船舶、戦車など、大型ターボを
製造していましたが、ポルシェ社の要請で、自動車用ターボを
開発したのです。

このターボは、名称”K27 3270 ”と言います。
エクゾーストハウジングのサイズは、11cmです。
ネームプレートが、無いのは、ドイツ組み立てでなく、
日本国内で組んでる、スペシャル仕様だからです。

インペラー側ケースを外した絵です。

サイズが、3270と言います。

底辺直径が、3,2インチ (8,13mm)。

上辺の直径が、3,2インチの70%(5,69mm)
という、現在のターボの大きさでも、でかい方です。
約550PSくらいは、出ます。

インテークケーシング内側。

ちなみに、右のタービンは、ランサーエボテンの純正。

排気タービン側です。

排気タービンがわの、サイズが、11と書いてあります。
これは、ある排気タービンポート内の断面積が、11cm2
という意味です。

大体、指さしてる位置です。
これで、排気量に応じて、変更します。
もっと、低回転からターボを利かす場合、10と、8
とか、、。

ちなみに、マクラーレンポルシェのF1の場合、
インテークがこのサイズですが、排気側は、もう1サイズ
小さい、K26のタービンを使用しました。

ポルシェ962Cは、それです、、。

で、シグマMC75から、ターボをKKK製に交換
し、国内GCシリーズに参戦しました。
そして、極東の代理店になった意味は、国内で、
KKK製ターボを使用した、国産車のターボKITを
開発し、販売することを目的としました。
で、アタシャ、日夜、努力し、シグマ初の量産ターボ
KITを、マツダ RX7(SA22C)で、発売し、
好評であった為、当時の国内自動車部品商、5社が
集まり、ブリッツブランドを結成したのであります。

何度も、お話いたします。
ちなみに、KKK社と、現在の三菱ターボ
シリーズは、共同開発なのです。
当時の国産戦車も、三菱製ですが、KKK製と
共通点が多いです。

このタービンは、ポルシェ964ターボなどに、
改造無しで、組付けられます。
ちなみに、現在、964ターボの純正品は、
538,000円税別で、ドイツに在庫あります。
其れよりも、性能大です。
OHも、可能です。

つづく。