ポルシェ
964カレラです。
絵は、ダッシュボード内のヒーターコントロールパネルを
外した状態です。

緩衝材用のスポンジ、これが経年劣化で加水分解して、
周囲がドロドロ状態、、。

次に、エバポレーターと、エキスパンションチャンバー
(アルミの長方形の)を新品交換します。

大体、これらがエアコン不良の原因になります。
エキパンにゴミがつまり、エバポに十分に気化したエアコン
ガスが行きわたらず(又は、漏れる)、冷えない、、!

エバポを組んだプラケースの両側に組まれた電動ファン。
白いシロッコファンは、左側、、。

絵は、電気を通すハーネスが緑青で錆びついて、、。

右側用、黒い電動ファンです。
これらは、経年劣化で、シャフトの軸受け部分から、キュルキュルと
うるさいであります。
オイルなど添付して誤魔化すことも出来ますが、ここは、大事をとり
新品交換(社外品も出てます)です。

こちらも、端子は錆びついて、、。

組付けます。

燃料タンク下のフィルターも交換、、。

燃料ポンプ、もう1ケの燃料フィルターも交換、、。

エアコンガスフィルターのレーシーバータンクも交換です。

燃料タンクを組付けます、、。

で、もって、室内側のヒーターコントロールパネルの内側
の配線処理が待ってます、、。

これら、1990年当時は、ポルシェ社は、930系から少し
進歩して流れ作業の組付けで新車を組んでいましたが、
それでも、殆どが作業者の手組でした。
新車価格に対する原価率は、相当悪く、尚且つ、空冷911は、
北米など、排ガス対策など、手間暇かかり、年々販売も
右肩下がり、。

1990年以降、911は、年間2万台を割っていました、、。

当時の年間販売台数の棒グラフですが、92年など、911は、
年間1万台、、。

当時の964ターボは、もう、加速などひと昔前の性能で、
3,6Lで、何とか他車に並ぶ性能、、。
また、964系は、当時のポルシェ社の社風か、エンジンオイル
漏れ、エアコンの不調など、日本国内は、それでも、世界的には
北米に続き,良く売れてましたが、販売地区は、三大都市周辺です。

特に、東京都内など、夏の渋滞など、過酷なテストをしてる
状態で、初期物964Tip(オートマ車両)は、のきなみ、1年
経過すると、ガレージ内は、オイル漏れの後が、、。

それで、あまりのオイル処理のクレームが多いので、ポルシェ社
本社から、出張で調査に来たくらいです。
で、惨状を知り、これでは、シリンダーとヘッドの間の
シールが不十分ということが、わかり、後期モデルでクーパー
リングが追加となりました。
後日、今度は、クランクケースを左右組付ける、スルーボルトの
ゴム製0リングの不良で、オイル漏れが発生、、。
5年くらい経過した車両は、エンジン組付け用の某メーカーの
シール剤が、やはり5年くらい経過すると、オイル漏れが発生、
至る所からオイル漏れが、、。

よくポルシェ社のテスト風景が出ますが、極限の銀世界、アフリカ
などの、サファリラリーなどのテスト走行が、紙面に、、。
しかし、東京など、大都会の渋滞でのテスト走行など、見たこと
ないです。

エアコンも、当初、このヒーターコントロールパネルの不具合で、
クレームの嵐、、。
製造元のドイツ、ヘラー社は、最新式の機器として、ポルシェ社に
納品しましたが、ECUエラーが多発、対策に追われました!

これら、1997年末期には、ポルシェ社の販売不振で、ベンツ社など、
身売り騒ぎになりました、、。
そこへ、彗星のごとく現れたのが、ヴェンデリン、ビーデキング氏。
アウトウニオン、現在のアウディの創始者のひとり、ドクター
ピエヒのひ孫にあたり、初代フェルディナンド、ポルシェ氏の
姉の旦那にあたるピエヒ氏とは、親戚関係のなかです。

このビーデキング氏が、トヨタ生産方式(大野耐一氏発案)を
豊田市に日参し、教えを乞うため、トヨタ自動車の生産方式
の関係者をドイツに呼び、ポルシェ車内を大改革しました。

その為、当時の多くの空冷時代のエンジニア、マイスター職人
など、人員整理するなど、敢行し、水冷時代の新たなポルシェ
社に再建、V字回復したのです。
上記、某グラフ参照、、。

ただ、この方、調子にのってVW社を買収しようと失敗、
失意の晩年となりました、、。

ということで、最近は、空冷ポルシェが、投機目的の対象と
なり、世界的有名な、RMオークションなど、993GT2など、
当時、1600万円の新車で、中古市場、1000万円で売買されて
いた車両が、今では、1億、いや2億の恐ろしい価格に、、。

ま、ツルタ君も、一度はオーナーになっておりましたが、すぐに
お売りしました、、。
964RSなども、何台もお売りしました、お安い金額で、、。

凡人なのであります!

今では、ポルシェフリークといわれる吾人は、空冷と水冷を
各1台、マイガレージに置くのが、常識であります。

アタシも、持ってますよ!

マイガレージに、、!

レストア中の907、、!!??

ルマンクラッシックにも、出ようかと、、!

妄想ツルタでありまする!

つづく。