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ポルエ997 カレラ4Sです。
オーナーさんからエンジン不調で持ち込まれました。
購入先で調べた結果、6番シリンダーとピストンのかじりが
発見されました。

そこでは修理不可能ということで、アイコードに持ち込まれ
ました。
今から、エンジンを分解して故障個所を調べ、修理していきます。

販売したカーディーラーさんは適切な対応されますが、購入した
オーナーさんは、折角、ポルシェを買ったのに、災難であります。
販売した方も、また災難であります。

本来なら、両方が満足する商売でありましたが、、。

北米では、996系からエンジンリビルトした商売を手掛けてる
ところがありますが、友人の同業者がそれを購入して車両に
搭載して数ケ月でエンジンブローしたそうです、、。
これでは、リビルトしたという信用が、全くありません。

リビルト屋さんも、壊れないよう慎重に組み付けたと思いますが、
付け焼刃でした。
あまり、この問題に突っ込むと、アタクシ達も潰されるかも
しれませんが、アンタッチャブルな案件であります。

どこかの優秀な方が、国土交通省などに訴えれないもの
でしょうか、インタメの件みたいに、、。

車両を購入した当人にとってみれば、天国から地獄であります。
交通事故にあったようなものでは、すまされません、、。

何度も言いますが、986が発売された2000年くらいからも、
ニュルブルクリンクの北コースのツーリスト走行枠で、
色んな車両が走っていましたが、986,987、997と、カレラ系、
ボクスター系のポルシェの走行してるところを、殆ど見たことが
ありません。

997後期モデルから、エンジンを新設計してインタメをクランクで
駆動する方式に変更、多分クランクケースも設計変更したと
思います。
ワタクシの私見ですが、ピストンとシリンダーがカジルと
いうことは、ピストンクリアランスといって、ピストンとクランク
ケースの隙間を長年の経験と、コンピューターの計算により
温度が上がり膨張した時、最適隙間を計算して加工します。

しかし、落とし穴は、このクランクケース側にあるのか、温度
の安定化の為、液体でクランクケースを冷却します。
このクランクケースの冷却経路を中子といって砂を固めた
型をクランクケースをアルミ鋳物で製作するとき、中に
組み込み、冷却液通り道を形成するのですが、これが
型が崩れたりして通り道を塞ぐ為、その部分が十分に冷却
されず、変形(膨張)してシリンダー径が狭くなり、ピストンと
接触、削り合うということも、考えられますが、、。

某国産エンジンでもV型エンジンでオイル消費が多くなった
エンジンを分解すると、このような症状が起きたといっていました。

原因の一つに、燃費向上の為、ピストンクリアランスをギリギリ
狭くしたり、ピストンリングの張力を少なくして摺動抵抗を
少なくしたりと、エンジンは、性能を維持しながらコストダウンを
最大の目標と上司から指示されます、、。

これらが、結果良くなるとこは無く、悪影響になることの安全
マージンが狭められ、しいてはエンジンの全ての限界設計
が今回の結果として現れたのではないかと、、。
ま、アタクシのノーテンキな、また無責任な妄想も、全く
オーナーさんの心情を慰めることにはなりませんが、、。

つづく。