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993ターボに
純正装着して
ありました、機械式
(4ピニオンタイプ)のLSDを
解説いたします。
絵は、右が純正LSDで、左は、OS技研製です。

中身のクラッチ部分と言われるクラッチディスクは、何と
1枚(ギザギザの)きりで、これで、左右のドライブシャフトを
ロックさせようと、、。

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前進側が角度が浅くロック率少ない、逆1,5ウェイです。
この丸いシャフトと30度、60度の
角度の付いた部分で、ロッキング率(60/40%率)などと、
ポルシェ社は、表現してますが、最初このターボ車に
LSDが入っているとは、思いませんでした。

何故なら、通常外部からLSD(トルセンも含む)の有無を
確認するには、ジャッキアップなどして片方のタイヤをどちらかに
回し、反対のタイヤが同方向に回れば、入っていると、、。

しかし、今回は、殆ど回らなかったので、、。
それくらい、タラタラのロッキング率で、パワーがかかった時のみ、
ロッキングが作動するよう、意図的にしてると思われます。
アンダー対策で、。

それでなくとも、993時代のターボは、初の4WDで、黒澤元治氏
(当時のニュルでのBSタイヤ開発でターボを)曰く、全くプッシュ
アンダーで、どうにもならん!ほど、サーキット走行は苦手でした、!
以前に、ベストモータリングDVD撮影時、アイコード530PS仕様の
白い993ターボを試乗していただきましたが、ボロクソの評価でした。
曲がんねーな!と、、。

ですから、LSDを装着すれば、余計コーナー出口でアンダーステアに
なりやすいので、このような設定になったのでしょう、、。

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また、そのクラッチディスクはたったの1枚(OS製TCDタイプは、
片側4セットも)、耐久性など考慮してもあまりの少なさ、、。

ケース自体の奥行きはありますので、隙間を埋める為に、5mmの
スペーサーが両サイド各1枚入れてありました。

993ターボの場合、LSDは当時、オプションでしたが、装着してオーナー
さんは、さぞ、サーキット走行で期待したでしょうが、、。

それで、当時から993ターボは、サーキットでは扱いづらい車両でした。

わざわざ、993ターボオーナーさんは、サーキット仕様ということで、
フロントデフ、ドライブシャフトを外し、2WDに改造してまで、
サーキットでの、アンダーステア対策をしたものです、、。
つづく。