996GT3です。
ミッションOHと、オイル漏れ修理等で、入庫。
オイル漏れを、見つける為、漏れそうな付近を脱脂し、
オイル漏れチェックなる、スプレーを塗布し、漏れた
箇所が、滲んで分かるというシロモノです!
ここです。
エンジン左側のチェーンケースのボルトで、固定
する為の機械加工された部分から、、。
そう、俗にピンホールという症状です。
アルミ鋳物では、よくあるケースです。
鋳物は、溶けたアルミを型に流し込んで、成形します。
その際、肉厚の薄いところなどに、スが出来るのです。
対策としては、新品交換がベストですが、交換するには、
エンジンの一部を外す必要有り、、。
で、今回は、オーナーさんと、相談し、安易な、接着剤で
その場しのぎですが、妥協します。
シール剤を塗布して、また、漏れだしたら、また、繰返す。
状況としては、オイルモレチェックを塗布して、エンジンを
始動し、温まった状態で放置、、。
3日目の日に、10mmくらいの円形の漏れが発生、。
ということで、漏れは、微量と判断しました。
昔は、キャブレター時代、シリンダーヘッドの、ポート
研磨で、ポートをリューターで、拡大中、ありゃ!などと、。
もう、その時は、そこをアルミ溶接で盛るしか、、。
当時、2液性のアラルダイトなどで、対処した例も
ありましたが、、、。
ということで、アルミ鋳物のスは、成形時のメーカーに
とって、一大事、、。
肉厚を均等にする工夫や、鋳物鋳込み時に、圧力を掛けて
対処するなど、アルミ鋳物製造は、量産体制時にこれが
発生しないよう、細心の注意が必要であります。
エンジンチューナーさんなど、一度や二度は、この
事案経験されてます。
ケーブルTVで、クラッシクカー再生番組で、やっていた
方法は、鋳鉄製鋳物ブロックの10cmくらいのクラックを
スゲー方法で、対処していました。
英国人は、器用であります。
一切、接着や、鋳物溶接せず、クラック部分(直線)に、
割れ目に対し、90度で、5か所くらい、タガネを打ち込み、
あとは、割れ目を上からポンチで、つぶしていくのです。
原始的方法ですが、、。
多分、英国の航空機などのエンジンの、鋳物のスを直す
方法なのでしょう、、。
アタシは、シグマ時代、お客様が、当時のスーパーカー
デトマソ、パンテーラを持ち込まれました。
見ると、アメリカ製V8で、マニュアルトランスミッションが
積まれてましたが、加速中、マンホールのふたが、半分
開いていて、その鋳鉄製フタが、ミッションケースの
フライホイールと、アルミ製オカマ(ベルハウジング)を
吹き飛ばしました。
で、どうしたかというと、フライホイールは、絵を描いて、
フライホイールを製作(V8なので、バランスは、エイヤで、
手作りし、ボルトで固定)。
ハウジングは、半分にオカマが割れていて、一部破片は、
現場から持ち帰り、それをベースに、割れて欠けた部分を
埴輪の割れて無くなった部分を粘土で形成するように、
アタシャ、発泡スチロールで、成形し、当時は、シグマで
FRP7ボデェ製作など、当たり前にやっていたので、
表面を樹脂で固め、エイヤの成形部品を作り、それを
安城にあった、アルミ鋳物製作工場に行って、それを型に
アルミ鋳物を成形した貰いました。
で、その鋳物を本体のハウジングに、型を作り、仮固定し、
周囲を暖め、アルミ鋳物溶接で、完成させました、、。
で、納車出来ました、、。
懐かしい思い出であります。
当時は、外国製2座席レーシングカー、グループ6の
ローラ、マーチ、シェブロン、GRDなど、よく、エンジン部
などの鋳物部分が壊れ(クラッシュも含め)、よく修理
しました。
ロータスのツーリングで、スーパー7など、オイルパンが
現地で割れ、そこで、部品を外して、近くの工場で、
溶接機を借り、溶接して、組みなおし、無事、お帰りなった
お話など、武勇伝は、皆さん、おもちであります。
つづく。