e4be7c31.JPG絵は、ボクスターS3,2Lのミッションを修理しようとしてるところです。
一部黄色く見えるリング(真鍮製)をシンクロナイザーリングと言ってポルシェシンクロメッシュとしては、泣く子も黙る素晴らしいギヤシフトを滑らかにするパーツです。ちなみにレース用は材質が鉄製になります。

かの生沢徹さんもカレラ6で高橋国光さんのニッサンR380との死闘中、富士のヘヤピン手前のシフトダウン時にシフトミスしてローギヤにスコンと入り、いきなりスピンしてそれが優勝の要因となった、ポルシェシンクロですが、。

今回、1,2.3速がシフトダウン時に入りにくいと言うことで入庫されました。
色々点検しましたが、クラッチの切れは良さそうなので、これは内部の問題と判断し、お客様の了解を得てミッションを降ろし、分解しました。
案の定、1,2足のシンクロナイザーリング、そしてギヤまで損傷してました。
パーツの交換以外修理する方法は無く、手痛い出費となりました。

原因と一つに普通シフトチェンジには、クラッチペタルを踏んでから、シフトレバーを操作しギヤチェンジをしますが、サーキットや公道で素早いシフトワークを強いられる時、助手席で見てますとクラッチペタルを踏むのと同時くらいにシフトレバーは、次のギヤポジションに入ってるという同時操作をされる方が多いです。

これでは、天下のポルシェシンクロも対応出来ません。
ポルシェ社のレーシングカー部門からレーサーがコクピットドリルを受ける時、必ず丁寧に注意されるのが、996までのHパターンシフト車両でしたが、クラッチペタルをいっぱい踏み込んでからシフトチェンジしてくださいと、、。
でないと車両は24Hレースの時など、完走出来ませんから、、、。
ポルシェのみならず、当たり前のことですが、シンクロを壊すお客様は多いです。
つづく。